スクールの返金に法律が効くのは、2か月・5万円を超えた契約

スクールの返金に法律が効くのは、2か月・5万円を超えた契約

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スクールをやめたら、いくら戻るのか。申し込む前に見る場所は決まっています。3か所です。

僕は40万円のスクールで何も残らず、そのあと84万円の講座で38万円を取り戻しました。違ったのは先に調べたかどうかだけです。何を調べればよかったのかを、条文から整理しました。

この記事は特定商取引に関する法律(2026年8月12日施行)と同法施行令(2026年6月1日施行)を、e-Gov法令検索の原文で確認して書いています。個別の契約の判断は、消費生活センターか弁護士に相談してください。

目次

返金には、法律が効く契約と効かない契約がある

まず分かれ道から。特定商取引法に「特定継続的役務提供」という区分があります。ここに当たるとどうなるか?契約書に違約金が書いてあっても、法律の上限を超えて請求できません。

当たらなければ、返金は契約書に書いてあるとおりです。法律は助けてくれません。ここが分かれ目です。

対象になるのは、政令で決まった7つの役務だけ

施行令の別表第四に、7つ並んでいます。スクールに関係するのはこの3つです。

役務期間の条件解約時の上限(提供開始後)提供開始前
電子計算機又はワードプロセッサーの操作に関する知識又は技術の教授2か月を超える5万円または契約残額の20%のいずれか低い額15,000円
語学の教授2か月を超える5万円または契約残額の20%のいずれか低い額15,000円
学力の教授(学習塾)2か月を超える2万円または1か月分の対価のいずれか低い額11,000円

金額の条件もあります。支払う金銭が5万円を超えること(施行令24条2項)。つまり「2か月を超える期間」と「5万円を超える金額」の両方を満たしてはじめて、法律の枠に入ります。

3か月・30万円のWebデザイン講座なら、期間も金額も条件を超えています。1か月完結の講座や、5万円以下の講座は対象外です。

プログラミングやWebデザインは当たるのか

条文の言葉は「電子計算機又はワードプロセッサーの操作に関する知識又は技術の教授」です。パソコン教室を想定した書き方になっています。

プログラミングやWebデザインの講座がここに当たるかは、講座の中身と契約の形で変わります。断定できる資料は見つけられませんでした。ただ、確かめる方法はあります。

スクールのサイトにある「特定商取引法に基づく表示」を開いてください。特定継続的役務提供に当たる事業者は、中途解約と精算の方法を書く義務があります。そこに中途解約の記載があれば、事業者自身が対象だと考えている証拠になります。無ければ、そこを説明会で聞いてください。

法律が効く場合、いくらまで請求されるか

特商法49条2項が上限を決めています。「損害賠償額の予定又は違約金の定めがあるときにおいても」という書き方で、契約書の定めより法律が優先します。

受講を始めたあとにやめる場合

  1. すでに提供された役務の対価に相当する額
  2. 5万円 または 契約残額の20% のいずれか低い額(電子計算機の操作の教授の場合)

たとえば30万円・6か月の講座を2か月で解約したとします。受けた2か月分が10万円なら、契約残額は20万円。その20%は4万円で、5万円より低いのでこちらが上限です。請求できるのは10万円+4万円まで。30万円のうち16万円は戻る計算になります。

受講を始める前にやめる場合

15,000円が上限です(電子計算機の操作の教授)。「入金後は一切返金しません」と契約書に書いてあっても、法律が効く契約なら通りません。

この数字は施行令の別表第四に載っているものです。役務の種類ごとに違います。学習塾なら2万円、結婚相手紹介なら3万円。自分の契約がどれに当たるかで変わります。

契約書で見る3か所

法律が効かない契約なら、書いてあることが全部です。申し込む前に、この3か所だけ探してください。

1か所目 解約。やめる手順が書いてあるか

  • どこへ、どうやって伝えるか(書面か、フォームか、メールか)
  • いつ効力が生じるか(発信したときか、届いたときか)
  • 受付を止める期間があるか

手順が書いていない契約書は、やめさせる気が無いということです。空欄なら、それだけで答えになります。

2か所目 返金。いくら戻るか、何が戻らないか

  • 返金の計算式(月割りか、日割りか、受講した回数か)
  • 戻らないもの(入会金、教材費、ソフト代、決済手数料)
  • 分割払いの残債はどうなるか

「入会金は返金しません」は、よく書いてあります。総額のうち入会金がいくらかを先に見てください。受講料が安くて入会金が高い構成だと、戻る額が小さくなります。

3か所目 修了条件。補助金は修了で決まる

リスキリング補助金は「講座の受講を終了した場合」に出ます。修了できなければ、補助は出ません。

僕が38万円を取り戻せたのは、ここを先に読んで、修了できる日程かどうかを確かめたからです。1回目のときは読んでいませんでした。

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申し込む前に、この表を埋める

3か所を探して、空欄が残ったらその場で聞く。埋まらないまま申し込まないことです。

確認することどこに書いてあるか自分の契約では
特定商取引法に基づく表示に、中途解約の記載があるか公式サイトの表示ページ
解約の伝え方(書面/フォーム/メール)契約書の解約条項
返金の計算式(月割り/日割り/回数)契約書の返金条項
戻らないもの(入会金・教材費・ソフト代)契約書の返金条項
分割払いの残債の扱い契約書+信販会社の契約
修了の条件(課題の提出率・期限)契約書または受講規約
受講期間を延長できるか、費用はいくらか契約書または受講規約
添削の回数(無制限なら返信までの日数)説明会で聞く
修了者のうち何人がどうなったか説明会で聞く

10行あります。全部が埋まるスクールは、まず無い。埋まらなかった行が、そのスクールの弱いところです。数が多いか少ないかで比べてください。

この5つに数字で答えられる学校は、実際そう多くない。逆に言えば、1校でも答えが返ってくれば基準ができる。まず無料のカウンセリングを1つ入れて、聞いてみるのが早い。

説明会では、数字で答えが返る質問だけする

無料説明会に行くなら、数字で返ってくる質問を用意してください。「サポートは手厚いですか」には、どのスクールも「はい」と答えます。

聞く数字で返ってくるか
添削は何回までですか◎ 回数。無制限なら「返信までの平均日数は何日か」
途中でやめたらいくら戻りますか◎ 金額か計算式。契約書のどこに書いてあるかも聞く
修了した人のうち何人が転職しましたか◎ 人数と分母。答えられないスクールもある
サポートは手厚いですか× 全社が「はい」と答える
未経験でも大丈夫ですか× 同上

3つとも数字で返ってきたら、その場で決めない。契約書を送ってもらって、上の3か所を読んでから決めます。説明会の場で割引が出たら? それは持ち帰らせたくないということです。

よくある質問

クーリング・オフはできますか

特定継続的役務提供に当たる契約なら、法定書面を受け取った日から8日以内は無条件で解除できます(特商法48条)。8日を過ぎたあとは、49条の中途解約になります。対象外の契約には、この制度自体がありません。

オンライン完結のスクールでも対象ですか

特定継続的役務提供の判定は、提供方法とは関係なく役務の種類・期間・金額で決まります。オンラインだから対象外ということはありません。

契約書をもらえないと言われました

特定継続的役務提供に当たる事業者には、契約時に書面を交付する義務があります(特商法42条)。もらえないなら、その時点で申し込まないほうがいいです。

分割払いの残りはどうなりますか

解約しても信販会社との契約は自動では終わりません。スクールへの解約とは別に、信販会社への手続きが要ります。契約書の該当箇所を先に読んでください。

補助金を受けた講座を途中でやめたら

補助は「受講を終了した場合」に出るので、修了できなければ受けられません。すでに値引き後の価格で申し込んでいる場合の精算は、補助事業者との契約によります。


この記事で確認した資料

特商法は2026年8月12日施行、施行令は2026年6月1日施行のものを2026年9月5日に確認しました。金額はすべて施行令別表第四によります。制度は変わります。実際の契約の判断は消費生活センター(消費者ホットライン188)か弁護士へ。

次に読むもの

契約書の3か所と、説明会で聞く3つ。合わせて6つを埋めてから決めれば、1回目の僕と同じことにはなりません。

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この記事を書いた人

会社員の頃から副業を始めて5年で副業でのトータル収益1,000万円以上。大きく稼ぐより、コツコツ安定して副業収益を作ることが得意。最初はFXで200万円マイナスを出した経験、会社の代表8年目の財務、税金関係の経験をブログにして書いていきます。

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