FXで負けた年に確定申告しないと、3年ぶん損します

FXで負けた年に確定申告しないと、3年ぶん損します

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FXで負けた年。利益が出ていないから申告は要らない。そう考えるのが自然だと思いませんか?

損失は翌年以後3年間、繰り越せます。ただし条件があって、負けた年に確定申告していないと使えません。あとから遡ることもできない。

200万円の損失を繰り越せるかどうかは、406,300円の差になります。国税庁のページを原文で読んで整理しました。

この記事は国税庁タックスアンサーNo.1521・1522・1523を原文で読んで書いています。出典は末尾に置きました。個別の判断は税務署か税理士に確認してください。

目次

まず、FXの利益にかかる税金

平成24年1月1日以後のFXは、店頭でも取引所でも扱いが同じです。「先物取引に係る雑所得等」として申告分離課税になります。

区分税率
所得税15%
地方税5%
復興特別所得税基準所得税額の2.1%(令和19年分まで)
合計約20.315%

給与などとは切り離して計算します。いくら稼いでも税率が上がりません。そのかわり、損が出ても給与から引けません。

損益通算できる範囲は、思ったより狭い

FXの損失をどこまでぶつけられるか。国税庁の書き方はこうです。

  • 他の「先物取引に係る雑所得等」との損益通算はできる
  • それ以外の所得(給与、事業、不動産など)との損益通算はできない

この区分には、商品先物、日経225先物、CFD、カバードワラントなどが入ります。FXの損とCFDの益は相殺できる。でも会社の給料からは引けません。ここが分かれ目です。

ここを勘違いすると、還付されるつもりで申告して何も戻ってこないことになります。給与から引けるのは、雑損控除や医療費控除のような別の制度です。

引ききれない損は、3年繰り越せる

同じ年の先物取引等で相殺しきれなかった損失は、翌年以後3年内の「先物取引に係る雑所得等」から差し引けます。

たとえば2026年に200万円負けて、2027年に120万円、2028年に80万円勝ったとします。繰越が使えていれば、2027年も2028年も課税所得はゼロ。使えなければ200万円ぶんに課税されます。

繰り越した損失控除できる利益浮く税金(20.315%)
50万円50万円101,575円
100万円100万円203,150円
200万円200万円406,300円

順番も決まっています。3年以内に2回以上の損失があるなら、いちばん古い年の分から使います。

ここが本題。3つの手続きを全部やらないと使えない

国税庁が挙げている条件は3つです。1つでも欠けると繰り越せません。

損失が出た年に、申告する

確定申告書に「申告書付表(先物取引に係る繰越損失用)」と「先物取引に係る雑所得等の金額の計算明細書」を添付して提出します

その後、連続して申告し続ける

上の申告書付表を添付した確定申告書を、続けて提出します

控除を受ける年にも、付表と明細書を出す

繰越控除を使う年分にも、同じ書類を添付します

2つめの「連続して」が落とし穴です。負けた年に申告しても、翌年に取引をやめて申告を出さなければ、そこで繰越が切れます。取引がなかった年も出し続ける必要があります。

「今年は取引していないから申告しなくていい」が、いちばん損をする判断です。繰り越している損失があるなら、ゼロでも出す。

僕の場合、どこで効いたか

僕は2020年からFXを始めて、最初に200万円失っています。うち40万円はスクールの受講料でした。2022年は分析とデモトレードだけにして、実弾に戻したのは2023年です。

この経緯を制度に当てはめると、こうなります。損失を出したのが2020年から2021年。3年内というのは、2022年・2023年・2024年です。実弾に戻した2023年は、まだ範囲の中にありました。

ただしそのためには、取引をしていない2022年も申告書を出しておく必要があります。ここを知らずに止めてしまうと、戻ってきた年に使えるものが無くなります。

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繰越の3年を使い切ってもまだ損が残る。あるいは、毎年の利益が読めるようになってきた。そこまで来ると、個人のままでいくか法人を挟むかで手取りが変わる。見積もりを出すだけなら無料。

手を動かす前にそろえる書類

書類は難しくありません。要るのは次の2つです。

複数の会社で取引しているなら、全社ぶんを合計します。1社だけ抜けると金額が合いません。

繰越を続けている間は、毎年この作業が発生します。取引がゼロの年も同じです。証券会社を解約すると過去の報告書が取れなくなることがあるので、毎年ダウンロードして手元に残しておいてください。

よくある質問

会社員でも申告が要りますか

給与以外の所得が年20万円を超えるなら、所得税の確定申告が必要です。20万円以下でも住民税の申告は別に必要になります。そして損失を繰り越すなら、金額にかかわらず申告します。

海外のFX業者でも同じですか

扱いが違います。金融商品取引業者(第一種金融商品取引業を行う者)または登録金融機関以外との店頭デリバティブ取引は、申告分離課税から外れて総合課税になります。国税庁が注記で明示しています。繰越控除も使えません。

過去に申告し忘れた損失を、いまから繰り越せますか

繰越控除は、損失が生じた年分の申告が前提です。期限後申告が認められる場合もありますが、範囲は限られます。税務署に相談してください。

スワップポイントも対象ですか

為替差損益と同じく「先物取引に係る雑所得等」に含まれます。決済していない含み益は、その年の所得になりません。

どの書類が要りますか

「所得税及び復興特別所得税の申告書付表(先物取引に係る繰越損失用)」と「先物取引に係る雑所得等の金額の計算明細書」です。確定申告書等作成コーナーで入力すれば自動で作られます。


出典

根拠法令等は所法35・69、措法41の14・41の15、措令26の23・26の26、措規19の8・19の9、復興財確法13。2026年9月5日に原文を確認しました。制度は変わります。

次に読むもの

繰越の付表は、作成コーナーで入力すれば出てきます。面倒なのは書類より、毎年出し続けることのほうでした。1年飛ばすと権利が消えるので、そこだけは仕組みで管理してください。

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この記事を書いた人

会社員の頃から副業を始めて5年で副業でのトータル収益1,000万円以上。大きく稼ぐより、コツコツ安定して副業収益を作ることが得意。最初はFXで200万円マイナスを出した経験、会社の代表8年目の財務、税金関係の経験をブログにして書いていきます。

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